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【漫画】鈴木おさむ絶賛、「鬼滅の刃」はジャンプ黄金世代にはたまらん漫画

1: 名無し暇つぶさん 2019/12/26(木) 16:21:30.38 ID:j+HAID309
 放送作家鈴木おさむ氏の『週刊朝日』連載、『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は「『鬼滅の刃』」について。

 久々に漫画でとてつもないムーブメントが起きてる。「週刊少年ジャンプ」で連載中の「鬼滅(きめつ)の刃」である。2016年から連載を開始して、現在18巻。アニメ化により人気が爆裂したようだ。周りで「きめつ」の3文字を聞くことが多くなったので、僕も読んでみた。正直、ヒット漫画を読むときは、「そういうものを読んでいるおじさんでありたい」と思って、「確認」で読んでいる自分もいる。が、「鬼滅」は5巻あたりから、毎週月曜日発売のジャンプをただ楽しみにしていた自分に戻してくれた。

 この興奮は、「ONE PIECE」のクロコダイルあたりを読んでいたとき以来の興奮。この連載を読んでいる方だと、名前は知っているが読んでないという方も多いと思うので、超簡単にあらすじを。「鬼対人間」。大正時代を舞台に、主人公「竈門炭治郎(かまどたんじろう)」が「鬼」と呼ばれる敵に家族を殺され、さらに唯一生き残った家族の妹が鬼にされてしまい、その妹を人間に戻すために、戦っていくのだ。

 とにかくテンポが速い。従来のジャンプ漫画よりもかなりテンポが速い気がする。炭治郎が強くなっていくさまを「覚醒」として見せているが、そのスピードも速い。このスピード感と、そして、従来のジャンプ漫画ではありえなかったような展開がある。

 単行本8巻で「えーーー!?」と思うようなことが起きてしまう。このような展開にするのはかなり勇気がいることだと思うのだが、作者・吾峠呼世晴さんの決断も凄(すご)いと思う。スピード感、今までのジャンプだったらありえなそうな展開。そして、読んだ人が必ず言うのが、悪役への感情移入である。敵の「鬼」はみなもと人間である。わけあってみんな鬼になったのだ。

 物語の中で、敵の強い鬼がやられた後、もしくはやられ際で、その鬼がなぜ鬼になったのか?という回想が入る。みんな必死に生きていた。幸せに生きようと思っていた。なのに、鬼になるしかなかった。その「事情」が描かれることで、悪役に対してとてつもない情が湧く。これにより大人の心もぐっとつかむ。職場で嫌われてる上司だってそうなった理由があるのだから。

 芸人の椿鬼奴が、「イッテQ」で、「水の呼吸~」と「鬼滅」のセリフを言っていてその日のトレンドに上がっていた。鬼奴は僕と同じ47歳。ジャンプ黄金時代に育った世代。そんな世代にとって、この「鬼滅」はとてつもなくたまらないご馳走(ちそう)。この半年で、40~50代のジャンプで育った人たちはどんどん「鬼」になっていくだろう。40代の「流行(はや)らせる力」って半端ないしな。鬼奴がインスタで酒を飲んでいるときに「酒の呼吸参ノ型」と書いていたが、まさしく飲み会でも使いやすい。「酒の呼吸壱ノ型 百年の孤独」とか、言いたいもんね。まだ「鬼滅の刃」を読んでない40代の方、人生で楽しみが一つ増えます。

 と、ここまで「鬼滅」のことを書いてきたが。「ONE PIECE」、現在のワノ国編。半端ない。大河ドラマのような物語。僕は思う。長く面白いものを続けることが一番大変で一番格好よい。

週刊朝日  2020年1月3‐10日合併号

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191225-00000007-sasahi-ent

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